臨床検査科は、血液、尿、便など患者さんから採取された検体を検査する検体検査部門(血液検査、輸血検査、一般検査、生化学検査、免疫血清検査及び細菌検査)と患者さん自身を検査する生理検査部門とで構成されています。業務は、全て臨床検査技師の国家資格を持った職員によって行われています。
部門における専門性を磨くため、学会や研修会にも積極的に参加し、迅速で正確なデータを提供できるよう日々努力しています。夜間及び休日は、当番制で、365日緊急検査にも対応し、患者さんや臨床側から信頼される検査室を目指しています。
院内でのチーム医療にも参加し、糖尿病療養指導士(以下「CDE」といいます。)の資格を有する技師は、他職種のCDEと連携を図り、糖尿病教育入院時の検査に関する説明及び生活指導、糖尿病教室などに携わっています。血糖測定器の取扱の指導も、随時行っています。その他に、じょく瘡チームや、クリニカルパスチームの活動にも参加しています。
白血球数測定で発熱時の炎症や感染の有無や程度を調べます。
赤血球数、ヘモグロビン濃度は、貧血の有無を調べます。
手術前には、血液の凝固能力を調べ、手術中の出血に対応します。
ABO式血液型、Rh式血液型及び輸血のための適合試験も行っています。
自動血球分析器
血液顕微鏡検査風景
自動尿中成分分析器
尿検査では、蛋白及び潜血を調べることにより腎臓の病気を見付けます。
便検査は、便の中の血液を調べることで大腸などの消化器管からの出血を見付けます。妊娠中の尿を使ったホルモン検査は、元気な赤ちゃんを産むために大事な検査です。
ほかにも脊髄液、腹水、胸水、精液、帯下、関節液などいろいろな材料を使い、たくさんの種類の検査を行っています。
患者さんから採血した血液から肝臓、腎臓、膵臓、脂質などに関係する成分を測定します。
ほかにも、心筋梗塞に関連する酵素であるCPK、痛風に関連する尿酸の測定、糖尿病に関連した血糖、HbA1c、梅毒検査及びリウマチ検査、癌を調べる腫瘍マーカー検査などを行っています。
生化学自動分析器
自動生化学・免疫測定器
血糖・HbA1c測定器
血液、尿、喀痰、便、膿など患者さんの体から採取できるあらゆる材料から、肺炎球菌、結核菌、大腸菌0-157など病気の原因となる細菌を見付けます。
また、細菌には、どんな薬を使えば効き目があるのかも調べます。
心臓の検査には、心電図検査、エルゴメーター運動負荷、24時間ホルター心電図などがあります。当院の24時間ホルター心電図は、防水タイプで入浴も可能です。この検査と同時に24時間血圧を測定することもできます。
超音波検査は、超音波を利用して、腹部(肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓など)や心臓、甲状腺に異常がないかを調べることができます。放射線の被ばくや痛みがないため、簡単に検査を受けてもらうことができ、主に人間ドックや内科で予約検査として行っています。
動脈の閉塞状況や硬化度を調べる血圧脈波検査、呼吸機能検査、骨密度検査などでは、血管年齢、肺年齢及び骨年齢を知ることができ、患者さんが検査に興味を持つと同時に、生活習慣を改善するきっかけとなっています。
以上の検査以外にも、聴力検査、脳波検査、眼底カメラ、めまい検査、誘発電位検査など多くの検査をしています。全ての検査において、患者さんに、安心、安全に受けてもらえるよう日々心掛けています。
エルゴメーター運動負荷心電図検査
24時間ホルター心電図
動脈硬化検査
骨密度検査