令和3年度 さぬき市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 107 25 52 73 82 157 270 658 722 301
令和3年度の退院患者数は2,447件でした。
60歳以上の患者さんの割合が約80%となっており、地域の高齢化を反映しています。このような地域の事情もあり、「身体機能」「嚥下機能」「褥瘡」「転倒転落危険度」「認知症」等に適切に対応するため、チーム医療に取り組んでおり、様々な評価を行っています。
退院後の生活不安についても総合支援室と病棟スタッフにより入院早期から個々のニーズに沿った退院支援を行い、訪問診察・看護の提供とともに、院外との連携を密にしています。

当院は、救急、災害、へき地、周産期及び小児の政策医療、新興感染症等の拡大時における感染症対策医療の6事業の提供とともに、急性期から回復期までの幅広い症例の患者さんに医療サービスを提供しています。
特に今年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、発熱外来や従来の感染症病床に加えて病床を24床確保し重点医療機関としての役割を果たしています。

また、大川地区の産科医療を守るため、香川大学医学部附属病院と連携した『セミオープンシステム』や令和3年1月から助産師主導の『院内助産システム』という形で分べんを再開し、令和3年度は30名(院内助産27名+帝王切開3名)の新しい命が誕生しました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 75 9.12 9.21 1.33 77.19
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 66 23.68 20.57 15.15 86.95
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 48 26.42 17.35 2.08 86.81
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 48 19.23 13.14 6.25 82.13
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 42 28.19 19.22 14.29 81.93
総胆管結石や急性胆管炎、閉塞性黄疸等による入院が最も多くなっており、昨年度と比較すると21件増加しています。胆道ステントの留置や交換、結石の除去などの内視鏡手術を実施しています。
新型コロナウイルス感染症に対する感染予防策(手洗い・うがいなど)の効果や外出自粛の影響によるものか、今年度も肺炎等の気道感染症による入院症例が大幅に減少しています。また、地域の高齢化を反映し、2位以下の症例の平均年齢はいずれも80歳を超えています。リハビリテーションや在宅復帰支援のために急性期の治療を終えた後は、一般病棟から地域包括ケア病棟に転棟するなど、より安心して退院できるようサポートしており、全国平均よりも平均在院日数が長くなっています。
上位5位以内には入っていませんが、大腸ポリープに対する内視鏡切除や膠原病に対するステロイド治療や生物学的製剤による治療、糖尿病に対する血糖コントロールや糖尿病教育入院も行っています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 23 5.43 5.83 0.00 0.78
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 3.09 5.53 18.18 3.73
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし - - 5.95 - -
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし - - 6.13 - -
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 6.24 - -
小児科における入院は気管支炎や肺炎、腸炎などの感染症による治療が多くを占めていましたが、昨年度に引き続き今年度も新型コロナウイルス感染症に対する感染予防策(手洗い・うがいなど)の効果や外出自粛の影響によるものか、新型コロナウイルス感染症流行以前と比較すると入院の患者さんは減少しています。
令和3年1月から院内助産の再開に伴い、新生児関連の入院が増加しています。
上位5位には入っていませんが、低身長症に対する検査入院や川崎病の治療など、幅広く対応しています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 33 5.00 4.74 0.00 72.42
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 18 8.28 6.25 0.00 65.50
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 10 7.00 5.52 0.00 73.10
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし - - 15.76 - -
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 7.11 - -
今年度は特に鼠径ヘルニアに対する手術目的の入院が多くなっており、昨年度と比較すると13件増加しています。外科で実施する手術のほとんどは患者さんの負担が少ない腹腔鏡下で行っています。
今年度は手術目的の入院だけではなく、胃や大腸の悪性腫瘍に対する化学療法目的の入院が増加しています。
胆嚢疾患や痔核、虫垂炎、腸閉塞、腹膜炎など消化器系疾患による入院が多くなっていますが、気胸や乳房の悪性腫瘍に対する手術療法など幅広く治療をしています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 56 40.55 25.32 1.79 85.89
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 22 5.32 4.99 0.00 73.50
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術等 13 19.62 9.97 0.00 57.54
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等1なし 11 27.82 19.76 0.00 68.09
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし - - 19.34 - -
股関節・大腿部骨折や前腕骨折に対して手術を行った症例が多くなっています。これらの発症平均年齢は、股関節・大腿部の骨折が85.8歳、前腕の骨折が73.5歳となっており、これらの発症原因は転倒によるものが多く、さらなる高齢化を踏まえると今後も増加していくことが予想されます。
また、脊椎専門の医師が常勤していることから脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアに対する検査や手術の入院も受け入れており、専門的な治療を行っています。
在宅復帰支援が必要な方には、一般病棟で術後の管理等を終えた後に、地域包括ケア病棟に転棟してリハビリテーションを行うなど、より安心して退院できるようサポートしているため、全国平均よりも平均在院日数が長く、転院率も低くなっています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 15 20.40 15.63 20.00 71.20
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 11.82 9.78 0.00 84.91
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 10 42.10 18.90 20.00 73.90
010060x2990400 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 3、4又は5 - - 19.21 - -
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 8.30 - -
今年度から常勤の脳神経外科医が2名から1名となったため、昨年度と比較すると患者数が半減しました。
脳梗塞症例は全部で48件、頭蓋・頭蓋内損傷症例は23件、非外傷性頭蓋内血腫症例は14件となっています。(治療内容によってDPCコードが変わるため、上記の患者数とは一致しません)
脳卒中や頭部外傷の治療は緊急を要するため、脳神経外科における緊急入院の割合は約91%となっています。
リハビリテーション専門の病院へ転院する患者さんもいらっしゃいますが、地域包括ケア病棟に転棟してリハビリテーションを含めた在宅復帰支援を行っているため、全国平均よりも平均在院日数が長くなっています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 43 2.19 2.50 0.00 74.49
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 26 6.62 7.02 0.00 80.12
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 16 16.94 13.14 0.00 75.19
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 14 8.36 5.56 0.00 64.00
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし - - 19.22 - -
前立腺癌に対する検査入院が43件と最も多くなっており、昨年度と比較すると13件増加しています。前立腺や膀胱の悪性腫瘍に対する手術療法、化学療法も積極的に行っています。また、悪性腫瘍だけでなく、前立腺肥大に対する手術や在宅自己導尿に伴う手技習得のための入院も行っています。
腎・尿路の感染症による入院が増加傾向にあり、腎・尿路の感染症がきっかけとなった重症感染症である敗血症の入院が増加しています。その他、尿路結石に対する手術療法や末期腎不全による人工透析療法導入及び透析シャント管理による入院など幅広い症例に対応しています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 100 3.00 2.71 0.00 77.53
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 - - 4.83 - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.61 - -
やむを得ず手術が中止となった症例もありますが、全て白内障手術に伴う入院となっています。
基本的には片眼ずつの入院・手術となっていますが、患者さんの状況等により1回の入院で両眼の治療をすることもあります。入院期間は2泊3日です。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和3年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 2 4 4 11 2 1 1 7
大腸癌 1 7 17 7 8 8 1 7
乳癌 2 3 0 1 0 0 1 7
肺癌 0 0 1 8 4 0 1 7
肝癌 0 0 1 1 2 1 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
日本で最も罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)について、当院でがんの診断、初回治療を行った場合を「初発」として病期分類ごとに集計し、初回治療以降の継続治療を行った場合を「再発」として集計しています。
なお、同一の患者さんについて入退院を繰り返している場合は、1入院を1回と数える延べ患者数となっています。
がんの進行度を判定する基準として、国際的に活用されている国際対がん連合(UICC)採用の分類方法によって集計しています。「原発がんの大きさ、広がり、深さ」「原発がんの所属リンパ節への転移」「多臓器への遠隔転移」についてそれぞれの状況を区分し、総合的にStage0からStageⅣまでの病期を導き出します。StageⅣはがんが最も進行していることになります。
当院では、大腸がん治療に伴う入院患者が48件(50%)と最も多く、次いで胃がん患者が24件(25%)となっており、消化器系の疾患を中心に治療を行っています。その他、乳がんは6件(6%)、肺がんは13件(13%)、肝がんは5件(5%)、計96件となっており、昨年度と比較して17件増加しています。
がんの進行度や患者さんの状態によって、内視鏡や腹腔鏡といった低侵襲の手術療法や抗がん剤をはじめとする化学療法等の治療が提供できる体制を整備しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 3 15.67 46.33
中等症 55 23.87 78.15
重症 25 30.44 83.44
超重症 3 33.67 81.00
不明 0 0.00 0.00
入院のきっかけとなった傷病名及び最も医療資源を投入した傷病名が細菌性肺炎、気管支肺炎など(誤嚥性肺炎、ウイルス性肺炎、間質性肺炎を除く。)であって、市中肺炎の入院患者さんが対象となります。また、年齢が20歳未満の方は対象外としています。
市中肺炎とは、日常生活を送っている中で発症する肺炎のことです。
新型コロナウイルス感染症に対する感染予防策(手洗い・うがいなど)が功を奏したためか、急性気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症による入院は減少しました。

市中肺炎の重症度は、日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインに掲載されている肺炎重症度分類(「年齢・性別」「脱水症状の有無」「血液中の酸素濃度」「意識障害の有無」「収縮期血圧」の5項目)を用いて判定し、該当する項目によって軽症から超重症の4段階に分類されます。
当院では、中等症及び重症の患者さんが多くなっています。
肺炎の重症度が高くなるにつれて平均在院日数も長くなる傾向にあり、中でも、重症や超重症に分類された患者さんの平均年齢は80歳を超えていることから、高齢者における肺炎のリスクは高いといえます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 59 27.59 80.95 15.15
その他 7 29.57 70.71 0.00
医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞である患者さんを対象とし、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。

脳梗塞発症後、3日以内の急性期の患者さんを多く受け入れており、平均年齢は80歳と、高齢者の患者さんが多くなっています。t-PA療法といった薬剤による治療や日常生活動作の機能回復を目指したリハビリテーションなど、様々な治療を行っています。
昨年度と比較すると、脳梗塞発症後3日以内に入院された患者さんの平均在院日数は5.78日短くなり、転院率は5.98ポイント減少しています。
急性期の治療を終えた後は、リハビリテーション専門の病院へ転院する場合もありますが、多くは当院の地域包括ケア病棟へ転棟し、在宅復帰に向けてリハビリテーションを行うなど、患者さんの症状や家庭環境に応じて適切な支援を提供しています。

令和2年度から脳神経外科・脳卒中ホットラインを開設し、開業医さんからの緊急の紹介患者さんも受け入れています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 47 2.38 11.89 4.26 77.28
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 36 0.56 1.81 0.00 71.11
K6852 内視鏡的胆道結石除去術 その他のもの 27 0.26 4.78 0.00 76.33
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 22 28.27 26.55 18.18 75.32
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 19 1.53 11.95 5.26 80.16
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

胆管結石、胆管炎、閉塞性黄疸などの疾患に対する入院症例の増加に伴って、内視鏡的胆道ステント留置術の件数が47件、内視鏡的胆道結石除去術が27件、内視鏡的乳頭切開術が19件となっており、昨年度よりも増加しています。
内視鏡による手術は他にも大腸ポリープの切除や消化管出血に対する止血など、患者さんに負担の少ない手術として多く行っていますが、今年度は悪性腫瘍に対する内視鏡的手術が昨年度と比較して減少しています。
地域の高齢化に伴い、胃瘻を作る手術が増加しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 26 0.88 5.96 0.00 66.35
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) 23 1.00 3.09 0.00 72.30
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 10 0.50 3.30 0.00 72.70
K7434 痔核手術(脱肛を含む) 根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴わないもの) - - - - -
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 - - - - -
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

胆嚢摘出や鼠径ヘルニアの修復、悪性腫瘍切除、虫垂切除など患者さんに負担が少ない腹腔鏡による手術を多く行っています。今年度は特にヘルニアの症例が多く、鼠径ヘルニアの他に大腿ヘルニアや臍ヘルニア、閉鎖孔ヘルニアの手術も腹腔鏡下で行っています。一方で、悪性腫瘍に対する手術が減少しています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 34 2.68 36.59 0.00 84.59
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 28 4.82 37.11 0.00 83.57
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 27 1.93 13.52 7.41 72.74
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術 13 3.69 14.92 0.00 57.54
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む) 椎弓形成 12 4.75 28.92 0.00 71.00
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

股関節・大腿部の骨折に対して行われる手術や、前腕の骨折に対する手術が多く行われています。平均年齢からも分かるように、その多くは高齢者であり、原因は転倒による骨折となっています。特に今年度は骨折による入院手術が多くなっています。
当院には脊椎専門の常勤医師が在籍しているため、脊柱管狭窄症に対する椎弓形成術や椎間板ヘルニアに対して内視鏡下椎間板摘出術など、多様な手術も多く行われています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 12 1.83 13.50 8.33 83.75
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 - - - - -
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

慢性硬膜下血腫を除去するための手術が最も多く行われています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 28 2.00 4.21 0.00 79.93
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 18 4.56 9.39 5.56 64.28
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K7981 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術 - - - - -
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

膀胱の悪性腫瘍切除に対する手術が最も多く行われています。また、尿道に内視鏡を挿入し、尿路結石に対してレーザーを用いた結石破砕やステントの留置、膀胱結石に対する手術も行われています。
上位には入っていませんが、末期の腎不全の患者さんに対して維持透析を開始するための内シャント造設や、その後のシャント狭窄や閉塞等、合併症に対する手術も行われています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 106 1.00 1.00 0.00 77.65
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

全て白内障の手術となっています。基本的には1回の入院で片眼ずつ手術を行っています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 3 0.12
異なる 5 0.20
180010 敗血症 同一 48 1.96
異なる 9 0.37
180035 その他の真菌感染症 同一 1 0.04
異なる 0 0.00
180040 手術・処置等の合併症 同一 15 0.61
異なる 2 0.08
入院のきっかけとなった傷病名と医療資源を最も投入した傷病名が同じ場合は「同一」、他の傷病の治療を目的に入院し、入院中に感染症や合併症の治療が医療資源を最も投入した傷病となった場合は「異なる」としてそれぞれ集計しています。

播種性血管内凝固症候群(DIC)とは、重篤な感染症や悪性腫瘍などの基礎疾患を原因として、全身の小血管に血液の凝固異常から血栓を形成する疾患です。
当院では、DICが主な治療になった入院症例は昨年度よりも減少しました。

敗血症とは、何らかの感染症をきっかけとして血液中に細菌、ウイルス、真菌などの病原微生物が侵入・増殖し、心臓や肺、腎臓などさまざまな臓器の機能不全が起こる「全身性炎症反応症候群」です。
当院の場合、入院時すでに敗血症であった患者さんは約84%、入院中に発症した患者さんは約16%となっており、入院のきっかけとなった傷病名は、尿路感染症が最も多くなっています。

真菌感染症とは「カビ」や「酵母」によって引き起こされる感染症で、感染部位によって深在性真菌症と表在性真菌症に分けられます。カンジダ、アスペルギルス、クリプトコッカスなどが代表的です。
当院の場合、「その他の真菌感染症」に分類される傷病の入院は発生率0.04%であり、少数となっています。

手術・処置等の合併症により入院となった症例は、人工透析療法関連の合併症(透析シャントの閉塞や狭窄)が約59%を占めています。
更新履歴
2022/9/22