令和4年度 さぬき市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 99 22 22 42 74 132 193 559 624 270
令和4年度の退院患者数は2,037件でした。
当院では、「消化器系疾患」「呼吸器系疾患」「外傷・熱傷・中毒」「腎・尿路系疾患及び男性生殖器系疾患」による入院が特に多くなっています。

60歳以上の患者さんの割合が全体の80%を超えており、地域の高齢化を反映しています。このような地域の事情もあり、「身体機能」「嚥下機能」「褥瘡」「転倒転落危険度」「認知症」等に適切に対応するため、チーム医療に取り組んでおり、様々な評価を行っています。
退院後の生活不安についても総合支援室と病棟スタッフにより入院早期から個々のニーズに沿った退院支援を行い、訪問診察・看護の提供とともに、院外との連携を密にしています。

当院は、救急、災害、へき地、周産期及び小児の政策医療、新興感染症等の拡大時における感染症対策医療の6事業の提供とともに、急性期から回復期までの幅広い症例の患者さんに医療サービスを提供しています。
昨年度から引き続き、新型コロナウイルス感染症に対応するため、発熱外来や従来の感染症病床4床とコロナ専用病床24床を確保し、重点医療機関としての役割を果たしています。

また、産科医不足のため分べんの取り扱いを一時休止していましたが、大川地区の産科医療を守るため、香川大学医学部附属病院と連携した『セミオープンシステム』や助産師主体で行う『院内助産システム』という形に変えて令和3年1月から分べんを再開し、令和4年度は昨年度と比べて約2倍となる66名(院内助産62名+帝王切開4名)の新しい命が誕生しました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 69 34.43 21.11 24.63 84.33
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 67 8.6 8.94 1.49 78.43
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 40 2.03 2.64 0 70.95
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 39 25.28 17.54 10.26 87.72
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 37 19.89 13.61 2.7 76.3
昨年度に引き続き、総胆管結石や急性胆管炎、閉塞性黄疸等による入院症例が多くなっており、胆道ステントの留置や交換、結石の除去などの内視鏡手術を実施しています。
新型コロナウイルス感染症に対する感染予防策(マスク・手洗い・うがいなど)の効果によるものか、今年度もウイルスや細菌による肺炎等の気道感染症の入院症例は大幅に減少しています。しかし、食べ物等を誤嚥することによって引き起こされる「誤嚥性肺炎」が最も多い患者数となっており、地域の高齢化を反映しています。
急性期の治療を終えた後は、リハビリテーションや在宅復帰支援のために一般病棟から地域包括ケア病棟に転棟するなど、より安心して退院できるようサポートしており、全国平均よりも平均在院日数が長くなっています。
上位5位以内には入っていませんが、膠原病に対するステロイド治療や生物学的製剤による治療、糖尿病に対する血糖コントロールや糖尿病教育入院も行っています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 4.94 6.05 11.76 2.71
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 12 4.33 6.13 0 0
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし 9.48
030270xxxxxxxx 上気道炎 4.79
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 5.89
新型コロナウイルス感染症流行以前は気管支炎や肺炎、腸炎などの感染症による治療が多くを占めていましたが、昨年度に引き続き今年度も新型コロナウイルス感染症に対する感染予防策(手洗い・うがいなど)の効果によるものか、感染症関連の入院件数は減少しています。
令和3年1月から導入した助産師主導による「院内助産システム」の運用により、分娩数が増加したため新生児関連疾患の入院が増加しています。
上位5位には入っていませんが、低身長症や、食物アレルギー診断のための検査入院や川崎病の治療など、幅広く対応しています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 27 5.7 4.59 0 74.67
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 22 6.68 6.07 0 69.77
060040xx99x70x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等27あり 定義副傷病なし 11 3.27 4.47 0 77.73
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 7.55 6.93 0 64.55
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 7.93
鼠径ヘルニアに対する手術目的の入院が最も多くなっていますが、特に胆嚢結石や、胆嚢炎に対する胆嚢摘出術による入院症例が増加しています。外科で実施する手術のほとんどは患者さんの負担が少ない腹腔鏡下で行っています。

当院では、胆嚢疾患や虫垂炎、腸閉塞、腹膜炎など消化器系疾患を主軸に治療を行っていますが、気胸や乳房の悪性腫瘍に対する手術療法など幅広く治療をしています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 66 45 26.42 10.61 82.7
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 29 4.97 4.86 0 72.38
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術等 15 19.13 9.58 0 50.4
160820xx02xxxx 膝関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 29.07
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 20.14
股関節・大腿部骨折や前腕骨折に対して手術を行った症例が昨年度に引き続き多く、前年度比17件増加しています。これらの外傷発症平均年齢は、股関節・大腿部の骨折が82.7歳、前腕の骨折が72.3歳となっており、発症原因は転倒によるものが多く、さらなる高齢化を踏まえると今後も増加していくことが予想されます。
今年度は、外傷による骨折の治療だけでなく、変形性股関節症や変形性膝関節症の入院症例が増加しました。
また、脊椎専門の医師が常勤していることから脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアに対する検査や手術の入院も受け入れており、専門的な治療を行っています。

在宅復帰支援が必要な方には、一般病棟で術後の管理等を終えた後に地域包括ケア病棟に転棟してリハビリテーションを行うなど、より安心して退院できるようサポートしているため、全国平均よりも平均在院日数が10日から30日長く、転院率も低くなっています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 20 26.15 15.97 10 76.35
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 10.88 10.14 0 83.69
010060x0990401 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 16.41
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 8.54
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 19.58
脳梗塞症例は全部で50件、頭蓋・頭蓋内損傷症例は27件、非外傷性頭蓋内血腫症例は10件となっています。(治療内容によってDPCコードが変わるため、上記の患者数とは一致しません)
脳卒中や頭部外傷の治療は緊急を要するため、脳神経外科における緊急入院の割合は約8割となっています。
当院では、令和2年から「脳神経外科・脳卒中ホットライン」を開設しており、頭部外傷を含め、救急応需や開業医さんからの緊急の紹介患者を受け入れています。

一般病棟での治療を終えた後は、リハビリテーション専門の病院などに転院することもありますが、多くは地域包括ケア病棟に転棟してリハビリテーションを含めた在宅復帰支援を行っているため、全国平均よりも平均在院日数が長くなっています。また、今年度は他院での急性期の治療を終えて、当院に転院となる患者さんが増加しました。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 105 2.99 2.63 0.95 77.46
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 4.67
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 3.09
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 13.61
160250xxxx0xxx 眼損傷 手術・処置等1なし 4.72
当院の眼科入院のほとんどは、白内障に対する手術に伴う入院となっています。
基本的には片眼ずつの入院・手術となっており、入院期間は2泊3日です。また、患者さんの状況等により1回の入院で両眼の治療をすることもあります。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 26 2.92 2.45 0 75.35
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 25 6.72 5.29 0 58
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 22 6.14 6.85 0 77.23
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 13.61
11013xxx04xxxx 下部尿路疾患 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術等 5.16
前立腺癌に対する検査入院が最も多く、26件となっていますが、腎・尿路の結石に対する治療が増加しており、それに伴ってレーザーを用いた結石破砕やステントの留置といった手術件数も増加しています。
その他、腎・尿路の感染症や末期腎不全による人工透析療法導入及び透析シャント管理による入院など幅広い症例に対応しています。

※ 全国の平均在院日数は、厚生労働省の令和4年度DPC対象病院における診断群分類別平均在院日数の調査結果を示しています。
※ 患者数が10件未満の場合は「DPCコード」「DPC名称」「平均在院日数(全国)」のみ掲載しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 15 1 7
大腸癌 18 1 7
乳癌 1 7
肺癌 1 7
肝癌 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
日本で最も罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)について、当院でがんの診断、初回治療を行った場合を「初発」として病期分類ごとに集計し、初回治療以降の継続治療を行った場合を「再発」として集計しています。

がんの進行度を判定する基準として、国際的に活用されている国際対がん連合(UICC)採用の分類方法によって集計しています。「原発がんの大きさ、広がり、深さ」「原発がんの所属リンパ節への転移」「多臓器への遠隔転移」についてそれぞれの状況を区分し、総合的にStage0からStageⅣまでの病期を導き出します。StageⅣはがんが最も進行していることになります。

当院では、大腸がん治療に伴う入院患者が34件(約44%)と最も多く、次いで胃がん患者が21件(約27%)となっており、消化器系の疾患を中心に治療を行っています。その他、乳がんは6件(約8%)、肺がんは12件(約15%)、肝がんは5件(約6%)、計78件となっており、昨年度と比較して18件減少しています。
がんの進行度や患者さんの状態によって、内視鏡や腹腔鏡といった低侵襲の手術療法や抗がん剤をはじめとする化学療法等の治療が提供できる体制を整備しています。

※同一の患者さんについて入退院を繰り返している場合は、1入院を1回と数える延べ患者数で集計しています。
※「-」が表示されている項目は、患者数が10件未満となっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 36 22.44 78.06
重症 17 23.76 84.94
超重症
不明
入院のきっかけとなった傷病名及び最も医療資源を投入した傷病名が細菌性肺炎、気管支肺炎など(誤嚥性肺炎、ウイルス性肺炎、間質性肺炎を除く。)であって、市中肺炎(入院後に発症した肺炎を除く。)の入院患者さんが対象となります。また、年齢が18歳未満の方は対象外としています。
市中肺炎とは、日常生活を送っている中で発症する肺炎のことです。
新型コロナウイルス感染症流行以前の令和元年度と比較すると、成人市中肺炎の入院件数は3分の1に減少しました。これは、新型コロナウイルス感染症に対する感染予防策(マスク・手洗い・うがいなど)が功を奏したためと考えられます。

市中肺炎の重症度は、日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインに掲載されている肺炎重症度分類(「年齢・性別」「脱水症状の有無」「血液中の酸素濃度」「意識障害の有無」「収縮期血圧」の5項目)を用いて判定し、該当する項目によって軽症から超重症の4段階に分類されます。
当院では、中等症が36件、重症が17件となっています。
肺炎の重症度が高くなるにつれて平均在院日数も長くなる傾向にあり、中でも、重症や超重症に分類された患者さんの平均年齢は80歳を超えていることから、高齢者における肺炎のリスクは高いといえます。

※「-」が表示されている項目は、患者数が10件未満となっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 44 32.00 78.32 13.33
その他 16 38.25 77.94 8.33
医療資源を最も投入した傷病が脳梗塞である患者さんを対象とし、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。

脳梗塞発症後、3日以内の急性期の患者さんを多く受け入れており、平均年齢は78.3歳と、高齢者の患者さんが多くなっています。t-PA療法といった薬剤による治療や日常生活動作の機能回復を目指したリハビリテーションなど、様々な治療を行っています。

急性期の治療を終えた後は、リハビリテーション専門の病院などに転院することもありますが、当院の地域包括ケア病棟へ転棟し、在宅復帰に向けてリハビリテーションを行うなど、患者さんの症状や家庭環境に応じて適切な支援を提供するため、平均在院日数が長くなっています。今年度は他院で急性期の治療を終えた患者さんの転院受入れ件数が増加しました。

当院では、令和2年度から脳神経外科・脳卒中ホットラインを開設しており、頭部外傷を含め、救急応需や開業医さんからの緊急の紹介患者さんも受け入れています。今年度は133件の実績がありました。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 43 0.56 1.81 0 70.84
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 31 1.68 11.97 9.68 80.16
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他のもの) 23 0.09 5.22 0 73.65
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 21 0.57 10.57 0 85
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 13 19.77 27 30.77 83.23
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

昨年度と比較すると、胆管結石、胆管炎、閉塞性黄疸などの疾患に対する入院症例は若干減少していますが、内視鏡的胆道ステント留置術の件数が31件、内視鏡的胆道結石除去術が23件、内視鏡的乳頭切開術が21件となっています。内視鏡による手術は他にも大腸ポリープの切除や消化管出血に対する止血など、患者さんに負担の少ない手術として多く行っています。
地域の高齢化に伴い、胃瘻を作る手術も増えています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 34 0.88 5.29 0 68.38
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 19 1.21 3.58 0 74.47
K6335 鼠径ヘルニア手術
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(胸筋切除を併施しない)
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

胆嚢摘出や鼠径ヘルニアの修復、悪性腫瘍切除、虫垂切除など患者さんに負担が少ない腹腔鏡による手術を多く行っています。今年度は特に腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く行われました。悪性腫瘍に対する手術については昨年度と同様の実施件数となっており、減少傾向にあります。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 47 4.36 38.51 10.64 80.34
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 27 5.04 39.63 7.41 82.15
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 20 2.15 14.05 0 76.2
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 19 0.95 3.16 0 71.68
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 17 3.94 37.65 0 73.71
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

股関節・大腿部の骨折や前腕の骨折に対する手術が多く行われています。平均年齢からも分かるように、その多くは75歳以上の高齢者であり、原因は転倒によるものとなっています。昨年度に引き続き、骨折による入院手術が増加していますが、変形性股関節症や変形性膝関節症による入院手術も増加しています。
当院には脊椎専門の常勤医師が在籍しているため、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアに対して多様な手術を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 17 1.29 12.53 0 83.53
K145 穿頭脳室ドレナージ術
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)
K396 気管切開孔閉鎖術
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー)
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

慢性硬膜下血腫を除去するための手術が最も多く行われています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 108 1 1 0 77.6
K224 翼状片手術(弁の移植を要する)
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合)
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

当院の眼科で実施される手術のほとんどは白内障に対する水晶体再建術となっています。
基本的には1回の入院で片眼ずつ手術を行っています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 24 1.58 4.21 0 58.46
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 23 0.74 3.7 0 75.61
K7981 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K764 経皮的尿路結石除去術
入院期間中に実施された手術を集計し、複数の手術を実施している場合は主たる手術1件のみを集計の対象としています。

今年度は尿道に内視鏡を挿入し、尿路結石に対してレーザーを用いた結石破砕やステントの留置、膀胱結石に対する手術が多く行われています。
膀胱や前立腺の悪性腫瘍に対する手術症例が年々減少しています。
上位には入っていませんが、末期の腎不全の患者さんに対して維持透析を開始するための内シャントの造設や、その後のシャント狭窄や閉塞等、合併症に対する手術も行われています。

※ 患者数が10件未満の場合は、「Kコード」「名称」のみ掲載しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 5 0.25
異なる 1 0.05
180010 敗血症 同一 31 1.52
異なる 6 0.29
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 0 0
180040 手術・処置等の合併症 同一 6 0.29
異なる 0 0
入院のきっかけとなった傷病と治療の主となる傷病が同じ場合は「同一」、他の傷病の治療を目的に入院し、入院中に感染症や合併症の治療が主たる治療となった場合は「異なる」としてそれぞれ集計しています。

播種性血管内凝固症候群(DIC)とは、重篤な感染症や悪性腫瘍などの基礎疾患を原因として、全身の小血管に血液の凝固異常から血栓を形成する疾患です。
今年度は、DICが主たる治療となった入院症例は昨年度よりも減少しました。

敗血症とは、何らかの感染症をきっかけとして血液中に細菌、ウイルス、真菌などの病原微生物が侵入・増殖し、心臓や肺、腎臓などさまざまな臓器の機能不全が起こる「全身性炎症反応症候群」です。
今年度は、入院時すでに敗血症であった患者さんは約84%、入院中に敗血症を発症した患者さんは約16%となっています。

真菌感染症とは「カビ」や「酵母」によって引き起こされる感染症で、感染部位によって深在性真菌症と表在性真菌症に分けられます。カンジダ、アスペルギルス、クリプトコッカスなどが代表的です。
今年度、「その他の真菌感染症」に分類される傷病による入院の症例はありませんでした。

手術・処置等の合併症により入院となった症例は、人工透析療法関連の合併症(透析シャントの閉塞や狭窄、感染)が以前は半数以上を占めていましたが、年々減少しています。
更新履歴
2023.9.20