食中毒とは
食中毒とは、原因となる細菌・ウイルスなどが付着した食品や有害な物質が含まれた食品を食べることによっておこる健康被害をいいます。主に腹痛、下痢、嘔吐などの急性の胃腸炎や、発熱や倦怠感などの症状をもたらします。
【食中毒の分類】
◎細菌性食中毒
細菌が原因となり、毒素型と感染型があります。
毒素型…細菌が食べ物の中で作り出す毒素が体内に入ることによりおこります。黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、セレウス菌などがあります。
感染型…細菌が体内に入り、腸の中で増えたり毒素を作ったりすることによっておこります。腸管出血性大腸菌、サルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、ウエルシュ菌、赤痢菌などがあります。
◎ウイルス性食中毒
ウイルスが食品や飲料水を解して体内に入ることによっておこります。ノロウイルス、A型肝炎ウイルスなどがあります。
◎原虫等による食中毒
原虫などが食品や飲料水を介して体内に入ることによっておこります。原虫、真菌などがあります。
◎化学性食中毒
有毒・有害な化学物質が食品や飲料水を介して体内に入ることによっておこります。重金属(鉛、カドミウムなど)や農薬などがあります。
◎自然毒食中毒
植物や動物にもともと含まれる有害物質を摂取することによっておこります。
植物性…毒キノコ、ジャガイモの芽(ソラニン)などがあります。
動物性…ふぐ毒(テトロドトキシン)、シガテラ毒、貝毒などがあります。
【食中毒予防の3原則】
◎細菌をつけない
食中毒を起こす細菌やウイルスは、魚や肉、野菜などの素材についていることがあります。手や調理器具、食材は十分に洗うように心がけましょう。
◎細菌を増やさない
冷蔵庫は10℃以下に、冷凍庫はマイナス15℃以下に保ち、食品を正しく保管しましょう。ただし、冷蔵庫の過信は禁物です。冷蔵庫の低温で菌が増えにくくなっただけで、菌が死ぬわけではありません。
◎細菌をやつける
食中毒を起こす微生物のほとんどが熱に弱く、食品についていても加熱を十分にすれば殺すことができます。食品の中心温度が75℃以上・1分間以上の加熱が必要です(ノロウイルスが疑われる場合は85℃以上・1分間以上の加熱が必要)。
また、使用後の包丁やまな板などは、汚れを落としてから熱湯や塩素系漂白剤で消毒するようにしましょう。
・食中毒詳細情報
厚生労働省ホームページ